【文章講座】作文と小論文はどう違うのか。書き分け方を紹介

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文章を書こうとする場合、何となく頭に思い描くのが、作文または小論文ということが少なからずあるようです。その理由は、どちらもなじみがある、少なくとも聞いたことはある、というところでしょう。一方で、作文はこんなで論文はこんなだと、その違いをはっきりと認識しているかというと、そうでもありません。作文と小論文の違いを訪ねられることは多くあります。今回は、作文と論文の違いについて解説いたします。

※文章は自由に書くより、一定の決まりや型に則ったほうがスムーズに書けます。文章の完成形が見えるからです。また、質的向上にもつながります。ぜひこの機会に両者の違いに理解を深めてください。

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作文は体験を、小論文は意見を、書く

最初に両者の大きな違いを言うと、「作文は体験を、小論文は意見を」書くということが挙げられます。体験を書く作文は情緒的に、意見を書く小論文は理知的になります。内容や書き方(文章の流れ)も異なりますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

作文
作文は読んで字のごとく「文を作ること」なので、実は守備範囲は広いです。極端な話、文章であれば何でも作文と言えなくもありません。時々、意図なく書いた文あるいは出来の良くない文を「これは作文だな」という使い方をされることもあります。ただ、ここでは対象範囲を狭め、学校や入社試験でいう作文、あるいは作文と言われればこういう文章のことだよな、というものを扱うこととします。特徴を列挙すると以下のようになります。

・自身の体験を書くことに重きを置く。
・体験を通じて得たものの見方、感じたこと、そこでとった行動などが個性となって表れる。
・心情や感情の揺れを描く。
・会話文が挿入される(されないこともある)。
・文の流れは起承転結が採用されることが多い。
・非論理的になることもあるが、それでだめということはない。

作文は体験を書き、その体験を伝えることによって自身の思いを主張します。論理的な説得力を持つというよりは、感情的、抒情的に押し切るような内容になることがほとんどで、文章は熱意・熱さを帯びます。冒頭から引き付けることが必要で、出だしは工夫が求められます。

構成は「起承転結」を意識するときれいに決まります。起承転結は文章の基本みたいな扱いをされることが多いと思いますが、起承転結で文章を書くのは慣れが必要で、とっつきにくい面もあります。さらには、起承転結は非論理的な構成で、作文または作文に類似した文章を書く時以外ではほとんど使うことのない、応用範囲の狭い文章の型です。ビジネス文章などにも向きません。

こうしたこともあり、私が文章を指導する時は起承転結は非推奨です。おすすめしているのは「主張・具体例・まとめ」という構成です(こちらで「主張・理由・具体例・主張+未来の決意」として紹介していますが、ほぼ同義です)。「主張・具体例・まとめ」はこれから紹介する小論文で使いますし、ビジネス文章も基本的にはこの流れで書きます。もちろん、作文で使ってもOKです。「主張・具体例・まとめ」は論理的で素直な文の流れなので、書きやすさも十分です。

※とはいえ、学校の試験や入社試験などで作文が出題された場合は、起承転結で書くことが望ましいです。また、起承転結で文章を書いてみたいという要望もあると思います。そこで、別途、起承転結の書き方を紹介いたします。

小論文の構成は応用範囲が広く、ビジネス文書に活用できるく

小論文
小論文は読んで字のごとく、論じる文章です。論じるとは「筋道を立てて自分の意見を述べること」ですので、作文とはかなり性質の違ったものになることは理解できるでしょう。これほど明確な違いがあるのですが、はっきりと認識されていることは少ないです。文章教育というものがほとんどされていないのがわかります。では、小論文の特徴を列挙します。

・小論文は論じる文章。
・ある問題(テーマ)に対し、自分の意見や主張を伝える。
・テーマは、イエス・ノーで答えられるものを設定すると書きやすい。
・理知的な内容が好まれ、一定の知識が必要な場合が多い。
・数値、データなど、客観的情報があるのが望ましい。
・文章は論理的に組み立てる。
・序論本論結論の構成にするが、これは主張・具体例・まとめと読み替えることができる。

小論文と言えば、序論本論結論です。この言葉は一度くらいは聞いたことがあるかもしれません。ただ、序論本論結論ではイメージがつかみにいので、私は「主張・具体例・まとめ」と言い換えています。加えて、序論本論結論は誤解が生じやすい言い回しです。この言い回しだと意見や主張を最後に述べるようですが、冒頭の部分、つまり序論で述べるのが普通です。また、本論と言われると、ここに主張が来るようにも思えますが、内容としては主張を支える具体的な根拠です。主張・具体例・まとめとしたほうが、しっくりくるのではないでしょうか。

作文は小学校一年生の段階で書かされるのに対し、小論文は中学生・高校生になってから書くことが多いです。このため、作文に比べ難易度が高そうに感じますが、実は小論文のほうが書きやすいです。なぜかというと、既にお伝えしているように起承転結は慣れが必要なのに対し、主張・具体例・まとめは理解が容易で取り組みやすさがあるからです。また、作文は感性豊か感情に訴えかけなければ良い文章になりにくいのですが、小論文は淡々と書いてけるので、社会人・大人向けです。さらに、作文のような冒頭部分の工夫も不要です。文章の流れは概ね以下のようになります。

(主張/序論)Aというテーマまたは問題がある。それに対し、私はBと考える。なるほど、Cという考えもあるが、それは間違いである。やはりBである。(具体例/本論)その理由はこうである。根拠はこのようにある。(まとめ/結論)以上のように、Aに対し私はBであるべきと考えるのだ。

小論文を書く時のコツは、与えられたテーマに対し、イエス・ノーで答えられるような問題を設定することです。これを問題提起とも言います。この時、イエスとノーで意見が割れるような問題にすることです。はっきり結論が出ているようなものは、問題提起になりません。例えば、パワハラは許されるか、戦争は行うべきか、水は必要か、などのようなものです。必ずしもイエス・ノーで答えられるテーマにする必要はありませんが、イエス・ノーで答えられるテーマのほうが書きやすいです。

具体例(本論)の部分は、データや数値など客観情報を示すのが王道ですが、自らの体験でもって根拠を示すという方法もあります。私は作文型小論文と呼んでいますが、与えられたテーマに対し、数値やデータを持ちえない場合はとても有効です。例えば、入社試験などすぐにデータを取り出しにくい状況にある時などで与えられたテーマに関する知識が乏しい場合は、作文型で対応します。小論文は知識を問う側面もあるので、なんらかのデータは持っていたほうがいいのですが、知らない場合はどうしようもありません。代替の手段として作文型を採用します。

作文・小論文を文章の道しるべとして活用

作文と小論文の違いを見てきました。概要について詳細に解説しましたので、両者の違いに理解が深まったと思います。違いを知ることで、今日は作文あるいは小論文を書いてみようという一つの指針ができます。もちろん、試験でもない限り、文章を書く際は内容も形も自由なのですが、自由に書くというのは案外難しいものです。そういう時は、作文や小論文を道しるべとしてみるのはいかがでしょうか。

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