インターネットで万年筆を購入する際の注意点は

インターネットで万年筆を買おうと考えている人は、多くいると思います。価格や利便性の観点から、インターネットを通じての購入はとても魅力的です。ところが、多くの場合、現物を見ずに購入することはあまり推奨されていません。ただ、はっきりダメとは言われておらず、判断に迷うところです。これを受け今回は、万年筆のインターネットでの購入に関し、その是非や注意点を解説いたします。
※記事はPRを含みます。

インターネットでの購入は条件付きで大丈夫

結論からいうと、基本的にはOKです。特に万年筆の使用経験があり、吸引式の取り扱いやメーカーに関する知識があれば、ほぼ問題ないでしょう。実際、私もネットで何度か購入しています。一方で、これから初めて万年筆を持とうという場合、つまり、初めての一本を買おうとする場合は、注意が必要です。具体的には次の3点です。

1.(インク)カートリッジ式または両用式のものを選ぶ。
2.有名メーカーのものにする。
3.実績があり信用できる販売サイトを利用する。

一つずつ見ていきましょう。まず、「カートリッジ式または両用式のものを選ぶ」について。これは、万年筆の補充方式のことを指しています。前提として、万年筆は購入した段階ではインクが入っておらず、自ら補充する必要があります。その補充方式の代表的なものが、カートリッジ式、両用式、吸入式の3つで、このうち、カートリッジ式または両用式となっている万年筆を選びましょうということです。なお、両用式とはカートリッジ式と吸入式、いずれとしても使えることを言います。

この項目を掲げた意図としては、初めのうちはカートリッジを活用してほしいとの考えからです。カートリッジ式は、万年筆にカートリッジを指し込むだけで使え、非常に利便性が高いです。また、購入時におまけとしてカートリッジが付属されていることが多くあります。つまり、買ってすぐに使えるということです。一方で、吸入式はインクボトルに万年筆のペン先をつけ文字通りインクを吸入します。複雑な作業ではありませんが、手間暇がかかり、手や周囲のものをインクで汚してしまいがちです。カートリッジ式に比べるとメンテナンスも大変で、また、購入時にインクボトルが付属されているケースは少なく、別途、購入する必要もあります。

万年筆の価格は、カートリッジ式、両用式、吸入式の順に高まる傾向にあります。総じてカートリッジ式または両用式は総じて初心者向けと言えるでしょう。国産メーカーを中心に各メーカーが主力とするモデルは、両用式が多くなっています。このため、両用式に落ち着くことになるのではないかと予想されます。

※カートリッジ式についてはこちらの記事もご参照ください。

品質と安心を重視

続いて、「有名メーカーのものにする」について。この場合の「有名メーカー」とは、「大手の文房具店に置かれている」「文房具の雑誌で紹介されている」を目安にします。「一度は聞いたことがある」というメーカーであれば、ほぼ問題ありません。具体的には、セーラー万年筆、パイロットコーポレーション、プラチナ万年筆、ウォーターマン、パーカー、ラミー、ペリカン、モンブランなどです。価格、カートリッジの入手のしやすさを考慮すると、国産メーカーのセーラー、パイロット、プラチナが推奨です。

なぜ「有名メーカー」に限定するのか、最大の理由は品質です。日本に入ってきている万年筆であれば、品質の問題はほぼないと言えますが、それでも有名メーカーは安心感が違います。書き味を事前に確かめられない分、品質が十分に期待できるメーカーのものを選ぶのが良いでしょう。また、替えのカートリッジを入手しやすいということも挙げられます。特に国産メーカーのカートリッジは小さな文房具店にも置いてあることがほとんどです。

最後の「実績があり信用できる販売サイトを利用する」もほぼ同様の理由で、品質と安心を考慮しています。「実績があり信用できる販売サイト」とは、具体的には丸善など大手文房具店のオンラインサイト、ペンハウスキングダムノート楽天市場店など有名販売サイト、または、もっとも安心できる購入先として、メーカーが直接に運営するオンラインサイトがあります。

一方で、十把一絡げにするつもりはありませんが、個人サイトやオークションは初めのうちは避けたほうが無難でしょう。特にモンブランは偽物も出回っているので要注意です。個人サイトやオークションなどの利用は、知識を身につけ、自分自身で信用のおける販売サイトだと判断できるようになってからでも遅くはないと思います。

ネット利用のメリット・デメリット

最後に、インターネットで万年筆を購入する際のメリットとデメリットをざっとまとめておきます。

メリット
・定価より安く購入できることが多い。
・大きめの文房具店にしか置いていないメーカーの万年筆も手に入る。
・店頭では売り切れてしまった限定品が見つかることもある。
デメリット
・事前に書き心地を確かめられない。
・写真の印象と現物が異なる時がある(実際に届けられるまでどんなものかわからない)。
・製品やメーカーの特徴、使い方は自分で調べなければならない。

以上、ネットでの購入の際は本記事で述べたことを参考にしていただければと思います。

※↑本記事で取り上げたネット通販のお店です。

 

 

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