【万年筆】パイロット キャップレス(ディープレッド)

使いやすさという点で、他を圧倒すると思われるのがパイロットコーポレーションの「キャップレス」シリーズです。その名の通り、万年筆なのにふた(キャップ)がないのです!万年筆の先端を指でカチッと押せばペン先が出てくる「ノック式」で、ポケットに差しておけばボールペン感覚で使えます。もちろん、書き味は万年筆そのままですので、ボールペン感覚で使える万年筆と言えるでしょう。

スポンサーリンク

圧倒的な利便性でビジネスシーンでも活躍。

圧倒的な使いやすさから、キャップレスをビジネスシーンで好んで活用している方もいらっしゃいます。通常の万年筆ですと、どうしてもキャップの開け閉めに時間が取られます。わずか数秒なことなのですが、仕事をしていると、さっと書きたい、ストレスなく使いたいという場面に遭遇しがちです。ほんの数秒が惜しいというのは何とも現代的なビジネス感覚なのですが……(苦笑)、とにかくキャップレスはその欲求に応えてくれるわけです。一度使ってみるとわかりますが、本当に便利です。

さらにキャップレスでとても驚かされるのが、しばらく使わなくてもちゃんとインクが出る点です。万年筆のキャップはペン先が乾燥しないためにあるのですが、キャップレスなのに乾燥しない構造になっている。これはすごいことではないでしょうか。メーカーの創意工夫、ハイレベルなものづくりの技術を思わずにはいられません。

まさに「画期的な」万年筆ですが、実はキャップレスの歴史は長く、1963年にパイロットコーポレーションが世界で初めて販売(同社HPによる)。なんとその歴史は半世紀以上なのでした。

なお、今のところ、パイロットだけがキャップレスの万年筆を販売しているとのこと。他が追随しないのは、技術的な問題なのか、マーケティングの観点からなのか、その点についてはちょっと不明です。
※と、思っていましたが、プラチナ万年筆とラミーからノック式万年筆が出ていました。大変失礼いたしました。

スポンサーリンク

文字校正用の一本として活用。

一時期、ずっとキャップレスばかり使っていることがありました。自宅でも外出先でもキャップレス。胸ポケットに差していても、ペン立てに立てていても、さっと使えるのが良かったのです。ペン先を細字(F)にしたのでメモ帳に書きやすく、手放せない一本になっていました。

そのキャップレスですが、今は文字校正用に落ち着いています。利便性を重視するなら、そのままキャップレスを使い続けても良かったのですが、やはりさまざまな万年筆を楽しみたいとの欲求には勝てませんでした(笑)

キャップレスは文字校正のツールとしても非常に良さを発揮してくれています。パソコンに打ち込んだ文章は、画面だけを見ていると、なかなか誤字脱字には気づきにくいものです。そこで、プリントアウトして文字校正します。若干面倒なところもあり、資源の保存という観点からはよろしくない面があるかもしれませんが、会社や取引先に提出する書類や原稿など重要度が高いのであれば、プリントアウトも致し方ない、というか、必要な工程だと思います。間違いがあってはいけませんからね。

キャップレスを片手にプリントアウトした文章を読み直すわけです。ペン先を細字(F)にしたことも、校正用にはちょうど良かったです。上記でも少し触れましたが、もともとはメモ帳に書き込むことを意識してFを選んだのですが、その細さが、プリントアウトされた文字に赤を入れるのにピッタリでした。ついでに言えば、赤のキャップレスなので、赤インクがとても自然でマッチしています!
※色と言えば、キャップレスは限定色をけっこう出して、私も一本持っています。そちらについても別途、ご紹介しますね。

さて、そんな有能なキャップレスですが、欠点を上げるとすれば、インクカートリッジしか使えないことでしょうか。つまり、インクボトルのさまざまな色は楽しめないのですが、パイロットのインクカートリッジは豊富な種類があります。黒、ブルーブラック、赤をはじめ、緑、茶色、ピンク、青と7色がラインナップされています。ということで、実用で困ることもありませんし、さまざまな色を楽しみたいという欲求も一定程度満たされます。後は、万年筆らしい、らしくない、ノック式ならボールペンでいい、など好みの問題かなとは思います。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事