【エッセイ】明日は何を差していこう。

自分を演出するための一つの道具として、
万年筆の力を頼ることがある。

100円のボールペンで事足りるところを、
敢えてその100倍もする万年筆を持ち出し、字を書いて見せる。

100倍の仕事ができるわけでも、
100倍の魅力を発せられるわけでもないが、
何か違うと思わせられるには十分である。

……なんて、実際はそんな効果が本当に得られるかは未知数なわけで、
つまりは、そう、結局、
自分の気持ちを高めるために、万年筆に頼ったわけである。

演出の小道具としては、もしかしたら、大した効果は得られないかもしれない。
だけど、自分の気持ちは少し、いや、確実に変わる。
敢えて万年筆を使っているのだから、
それにふさわしい仕事をしないと、と思うのですね。

言ってみれば、自分に向けた演出効果。
いつもの自分が、ほんの少し違った自分になる。

だから、明日は何を差していこう。

万年筆のある風景。

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